大丈夫か、ヴェルディ?

ヴェルディが川崎から東京へフランチャイズを変えて、3回目の東京ダービーが行なわれた。
過去2回は、休日のリーグ戦ということもあり、客の入りも上々だった。
しかし、4月30日に行なわれた、ナビスコカップ第2節は、平日の夜で、しかも雨。
客の入りが、ストレートにチーム人気のバロメーターとなる。
昨年行なわれたFC東京主催のナビスコは、J2甲府相手の入場者数が約6千人、続く広島戦も約8千人だった。
ま、ダービーだしJ1同士だから、1万人は入るだろう?
こんな期待をもちつつも、余裕をもって、
キックオフまでの時間をスタジアム近くのファミレスでビールを飲んで過ごし、
20分ほど前にスタジアムに入った。
するとだうだろう。ヴェルディ側のゴール裏にいたのは、50人ほど。
それも、一般の客ばかり。サポーターは?
そのころFC東京側のゴール裏は、青と赤に染まっていた。
それでも、試合開始前になると、緑の大きな旗や、タイコを持ったサポーターも登場。
少ないながらも、選手に檄を飛ばし始めた。

試合開始。
この日も数日前の清水戦のごとく、FC東京がスピーディーな攻めと、トリッキーなパスで、
圧倒的なボール支配率を誇る。
が、相変わらずシュートは枠をかすめ、なかなか点が入らない。
しかしながら、ボランチ宮沢、FW福田、MFケリーが絶好調。
しかも新加入のい石川は、速さだけでなくウマさも披露していた。
一方のヴェルディは、エジムンド、マルキーニョスに加え、新たにDFロペスをブラジルから招聘。
それでも、攻めるきっかけをつかめないまま、ディフェンスばかりに時間を費やしていた。

そんな試合展開のためか、ナビスコカップにしては珍しく(基本的に応援しない)東京サポも、声をだして応援していた。
もちろんヴェルディ・サポも必死で、メガホン全開で叫んでいた。
こんな、ヴェルディ・サポの熱い応援に、途中、東京サポから、温かい拍手が沸く場面もあった。
過去、「帰れ川崎」コールで、あからさまに敵視していた東京サポも、さすがにこの日のヴェルディ・サポには同情したようだ。
それは、約5300人の入場者のうち、誰が見ても東京サポが5000人。
「ヴェルディの勝利をみんなでサポートしましょう!」
そんな場内アナウンスに、笑いが起こるほどの危機的状況だ。
ヴェルディのホームなのに?

さらにゲームも、FC東京1−0ヴェルディではあったが、終始、FC東京が攻め続けての完敗。
もし、自分がヴェルディのファンだったら、きっと「なぜ自分がヴェルディを応援するか」
一晩中ビール飲みながら自問自答していただろう。

でも、どのチームが好きか、きっと理由なんて必要ないのだろう。
好きなチームを長く必死に応援することにこそ、意味があるのだ。
毎日のようにテレビに映り、取材のカメラが追いかける、そんな代表の選手。
彼らをアイドルのように、追いかけるファン達。
ワールドカップが終わったら、きっと熱が冷めてしまう、そんな人々よりも
僕は、雨の中、テレビ中継もない試合にかけつけ、熱く応援していたヴェルディ・サポが好きだ。

先日の「日本代表VSコスタリカ代表」の試合を観て以来、
必死さがない日本代表と、それをとりまくお祭り騒ぎの環境に、まるっきり興味がなくなった。
あの日、横浜にいた何万の人より、この日の東京スタジアムで試合をみれた人のほうが、はるかに幸せだと思う。
もちろん、ぼくもその1人だ。
今、楽しみなもの。それは、7月のJ再開!

(長くなってごめんなさい by SHUJI41)

※注・FC東京サポです。ヴェルディ・ファンではありません。誤解のないように。